すぐ使える三つのテクニック、二重否定/言い替え/倒置法

ナマ叔父さん

そうだね、多くの文章に接するといいよ。書くことも大事だけど、読むことでも自然と表現力が身につくからね。

例として、プロのライターが身に着けている表現テクニックの中から二重否定言い替え倒置法を紹介するよ。

例えば何かの議題について、賛成意見が多いけど、反対の人も何人かいるときは

この意見に反対の人は少なくありません

などと表現したりする。これはニュースなどでよく使われる“二重否定”と言って、「〜ないわけではない」などと書く手法だ。この二重否定だけど、実は普段の会話でも意図せず使っていることがあるんだよ。

例えば、そうだね、値段が「少し安い」ときは、「そんなに高くない」って言うことがあるじゃない。プロのライターはね、この手法を上手に利用しているんだよ。

巨大マリトッツォいちご
1ケ1,000円

決して小さくはないけど…
ど、どうなんだ、安くはない…
買わなくもないが…

こんな文章があったとしよう。

この食堂の特長はとにかく量が多い。ライスの量も多ければ、丼の具やおかずの量も多いんです

ここで気になるのは、何度も繰り返される「量」や「多い」という言葉だ。
そこで次のように書くとどうだろう。

この食堂の特長はとにかく量が多い。ライスも大盛りなら、丼の具やおかずもたっぷりなんです

どうだい、似た表現に替えただけで文章が豊かにるだろう。

たとえば小説であるようなこんな文章

彼女は人込みであふれる駅のホームで、彼の姿を捜した。

これを倒置法で書くと

彼女は彼の姿を捜した、人込みであふれる駅のホームで。

となる。文節や語順を逆に書く手法さ。国語の授業で習ったと思うけど、この言い方も実は会話の中では意図せずによく使うことがあるんだ。

ねえねえ、昨日見た? 〇〇選手のサヨナラホームラン!

などとね。文章を書く際はつい文法通りに書いてしまうが、この倒置法なんかもうまく活用すれば表現の幅が広がるよね。

ナマ叔父さん

詳しくは「SKILL UP」でも解説する予定だ。準備中だからしばらく待ってくれないかい。