「フィニッシャー」はこんな人たち
| 職 種 | ざっくり言うと |
|---|---|
コピーライター | 記事構成を立てて 文章を作るインテリ派 |
グラフィックデザイナー | ビジュアルを整えて 紙面デザインを総まとめ |
DTPオペレーター | 印刷データを素早く仕上げる ソフトの使い手 |
ナマぴ~
フィニッシャーって呼ばれるくらいだから、最後の仕上げをするってこと?
ナマ叔父さん
そのとおり。フロンターが企画をまとめ、ミッドワーカーがアートを担当し、仕上げのクリエイトを行うのが「フィニッシャー」だ。
彼らの作業が終わったら、いよいよ印刷工程に入るんだ。最後の作業だから責任が大きい反面、やりがいのある職種だね。
それからおじさんはね、この職種の求人は“募集案件が多い”と見ているんだ。先に紹介したアートディレクターやプランナーは、新人でいきなり募集することがあまり多くないんだ。
まずコピーライターやデザイナーを経験してから、ディレクターやプランナーに転職する人が多いんだよ。たがらこの業界を目指すなら、まずフィニッシャーから入るのがいいかも知れないね。
コピーライター
記事構成を立てて文章を作るインテリ派
まとめる能力と
文章力が重要
やあ、こんにちは。僕はコピーライターをやってるよ。
普段どんなジャンルの文章を書いてるかって? そうだね、もともと出版社の取材記者から始めて編集部や整理部を経験したから、一応なんでもこなせる自信はあるよ。
コピーライターは長い文章を上手くまとめる論理的な思考と、キャッチを生むための発想力の両方が必要なんだ。だから賢こそうで“インテリ派”なんて言われるけどね、そんなに深く考えなくてもいいよ。まずは文章を「書いたり・読んだりが好き!」っていう気持ちがあればできる仕事だよ。
コピーにも種類がある
◆ひと口にコピーと言ってもね、世の中にはいろんな印刷物があるから、それぞれコピーライティングの種類が異なるんだ。長い原稿だと、いろんな人に取材して文章を書く「ルポルタージュ記事」や「特集記事」。少し短い原稿なら「カタログ」や「企業案内パンフレット」の原稿。もっと短いと「チラシ」や「リーフレット」の説明コピーなどもある。
◆ほかにもポスターの「キャッチコピー」1行だけとか、数行の「リード」。モノや製品の名前を作る「ネーミング」なんていうのもあるよ。
得意分野が活かせるよ
◆それから、記事のジャンルもビジネス系や娯楽系。ファッション系や美容系、医療系などたくさんあるからね。ライターによってはいろんなジャンルを幅広く対応するライターもいれば、自分が得意にしているジャンルだけを受注する「〇〇系専門ライター」っていうのもいるよ。
◆専門知識を持っていれば確かに有利なんだけど、実はあまり気にしなくてもいいよ。例えば僕には「特に“これだ”」っていう専門知識があるわけじゃあないんだ。だからね、初めてのジャンルの仕事なんかを受けると、そのたびに調べたり勉強したして対応すればいいのさ。自分の成長にも繋がるしね。
◆ただし、いろんな人と会ったり、人と会話をするのが苦手だって人は、取材ライターには向いてないかもしれないね。でも、さまざまな資料をじっくり調べるのが得意な性格なら、その能力を活かせる案件も多いよ。
★目指し方…
●コピーライティング専門の学校はそんなに多くないんだ。デザイン学校や広告・マスコミ系の学校にコピーライティングを学べるコースが用意されていることが多いよ。ほかには文芸・小説系の学科を持つ学校もあるけど、広告宣伝用のコピーライティングとは違って、文芸を学ぶから方向性が少し違うかもしれないね。
●僕のおすすめはね、広告制作会社などで募集を見かけたら未経験でも応募しちゃうことさ。アシスタントとして採用されれば先輩に付いてスキルを身に付けられるから、すぐに実戦に投入されちゃうケースもあるよ。もしかしたら学校で学ぶよりも早く成長できる場合もあるんだ。
●最近はフリーのウェブライターが話題になってるけど、若いうちはどこかで経験を積むことをおすすめするよ。文章を書くことに慣れていても、いきなりフリーランスでスタートすると最初が大変だからね。
★付合いが多いのは…
●ビジュアル中心のPR宣伝用の印刷物だと、ディレクターやデザイン制作会社とのやりとりが多いかな。
●企業や施設のガイドブックなどを担当すると、どうしてもクライアントとの接点が増えてくるよ。フリーのウェブライターなどの場合は、発注元の企業からサイトを通じて受注するケースも増えてきたよ。
グラフィックデザイナー
ビジュアルを整え紙面デザインを総まとめ
ひらめきと
感性が大切だよ
よっ、みなさんお疲れ。僕、デザイナーやってるよ。
広告制作事務所に入って数年ほどかな、ようやく一人でなんでもこなせるようになったよ。
この仕事はね、紙面のバランスや見た目のきれいさ・見やすさを整えるんだ。専門家が仕上げたイラストや写真なども活かしてデザインするよ。グラフィックデザイナーの仕事は主に次の三つなんだ。
デザイナーの三つのスキル
◆まずはレイアウト、配置のことだね。
文字や写真、イラストなど、いろんなパーツの大きさや配置場所などを決めていくよ。モノによっては大見出しや小見出し。細かい図や表などもあるからさ、これらを決められたスペースに収めなきゃなんないから時間がかかるよ。
◆次が配色、カラーリングさ。
色を付けていく作業だよ。「文字を何色にするか」や、「そもそも背景が白でいいのか?」とかね、結構悩みどころなんだ。じゃあ、黒インクだけの単色印刷、一般的にモノクロ印刷って言うけど、これなら簡単そうだけど、実は黒の濃・淡を付けなきゃなんないから案外コツが要るんだ。初心者はまずここから入るかな。
◆最後に印刷データの仕上げ。
この業界ではね、印刷用データの「仕上げ」ができて一人前って言われるんだ。先の二つはデザインに直結するスキルだけど、このスキルはDTPに関する事柄が多いんだ。
ちょっと説明しずらいけど、印刷や裁断(さいだん)、裁断とはカットのことだ。それと、折り加工や製本などの独特なノウハウがいくつかあるんだ。
デザイナーのタイプ
宣伝広告物のタイプもさ、冊子やチラシ、ホスターなどいろんなジャンルがあるから、デザイナーのタイプもそれぞれだね。代表的なタイプを紹介するよ。
◆柔らか系…ファッションやコスメ・美容。それからトレンド情報や旅行、娯楽系など。若者や子どもに受ける柔らかいテーマが得意なデザイナーたちだ。男女あまり関係なく得意な人がいるけどね、女性用のツールだけど、意外と男性が得意だったりするのさ。不思議だよね。
◆硬い系…技術マニュアルや機械のパンフレット。経済ニュースや役所の書類など。関係者以外は眠くなるような硬いテーマの印刷物が得意なデザイナーだ。洗練されたシャープさや、簡潔で見やすいビジュアルづくりを得意とするね。
◆多ページ系…業務用の商品パンフレットや総合カタログなど、数十ページ以上の多ページを一手に賄うデザイナー。論理的な思考で様々なパーツをデザイン処理し、誰が見てもわかりやすく整理されたものに仕上げるんだ。
★目指し方…
●広告宣伝業業界の様々な印刷ジャンルでデザイナーが必要だから、もっとも間口が広い職種かも知れないね。専門学校も多く、学ぼうと思えば書籍も多い。また募集も多いのでとりあえず制作事務所に就職して、実践でスキルを高めた子も多く見てきたよ。
あと、美大や芸大へ進むならデザインの基礎から理論までをみっちりと学べるから、圧倒的にデザインスキルが高められる。一方、専門学校などは、短期間でデザインソフトが習得できるから、制作会社も即戦力を期待して求人が多いんだ。
●コピーライターに比べ、いきなり独学でフリーランスにはなりにくい点が挙げられるよ。これはデザインスキルとは別に、アプリ操作やDTPに関する印刷知識などが必要たからね。ある程度経験を積んでから独立するのが一般的だ。
●ただし、WEBデザイナーは印刷物のデザイナーとは違い、DTPの知識とは別にサイトを作るHTMLのスキルが必要だ。こちらは意外と、早い時期からフリーランスになるデザイナーが多いかも知れないね。
★付合いが多いのは…
●この業界のほとんどのクリエイターと接することが多い職種だよ。印刷会社の担当者をはじめ、ディレクターやカメラマン。イラストレイター(描き手)、コピーライターなどさまざまだよ。
DTPオペレーター
印刷データを仕上げるソフトの使い手
ひらめきよりも
几帳面さね
はぁい、こんにちは。私は毎日コンピュータと向き合ってるわ。
一般的にオペレーターって言われてるけど、業務内容は印刷用データの作り込み。組版(くみはん)作業って言われることもあるわ、それをを日々やってるの。デザイナーとは少し違うんだなぁー。
デザイナーとの違いは?
具体的には、そうねぇ。例えば、デザイナーが作った下描きのデザインをもとに印刷用データを仕上げたり、印刷されるページのテンプレートがあって、テンプレートって言うのはね、写真を入れる場所や大きさ、文字を入れる位置も決まていて、そこに写真や文字を入れて仕上げるの。
だからある程度デザインやレイアウトのスキルは持ってるんだけど、いま言ったデザインの下書きやテンプレート自体は、発想力や美的感覚に長けたデザイナーに任せるの。
実は“あいまい”な部分も
でもね、一般的な実作業を見ると、デザイナーとDTPオペレーターの明確な違いはそんなに厳密じゃなくて、会社の規模や業務形態の違いによってあいまいな部分もあるのよ。
◆DTPオペレーター専任
大手の印刷会社や広告制作会社などではしっかり分業されていることが多いわ。デザイナーはデザインだけ、オペレーターは組版専門。なかにはね、さらに「文字入力や流し込み専門」「修正専門」「校正や確認・チェック専門」と分業されているケースもあるわ。
◆DTPオペレーターが主でデザイナーも兼任
地域密着型の印刷屋さんに多いわね。小さな印刷物を手掛けることが多く、簡易ラフなどで確認を取って、短時間でデザインを仕上げて入稿データも作っちゃう感じだわ。
◆デザイナーが主でDTPオペレーターも兼任
中規模のデザイン制作事務所に多いわ。この場合、印刷は印刷会社に発注するから、そこそこの入稿データを作ることができればOKなの。そのぶん企画提案からラフスケッチ、写真撮影の手配など、クリエイト全般のスキルが高いわ。だから多くの場合「デザイナー」って肩書になるわね。
向く性格は根気強さと潔癖症
この釋種に向いてのは「根気強さ」「潔癖症」かしら。潔癖症って言っても悪い意味じゃないわよ。「きっちりしていないと気が済まない」みたいなことかしら。
例えば、すべてのオブジェクトをきれいに揃えなくちゃならないとして、「ひとつぐらい曲がってても、まぁいいか」じゃダメなの。そのへんはしっかりこだわりを持ちたいわ。
デザイナーはどちらかと言うと「見ためのフィーリングを重視する感覚派」みたいなところがあって、DTPオペレーターは「見ためが良くても、位置がコンマ1ミリずれると気になる」のよ。
それに、私たちは印刷用データの正確な作り込みや作業のスピードには自信があるわ。特にカタログや旅行パンフレットのような、細かい文字や価格表が大量にある印刷物が私たちのメインフィールドかしら。デザイナー専門の方なら数時間で音を上げちゃいそうだけど。
★目指し方…
●はじめからDTPオペレーターを目指すなら、芸術系の学校よりも「DTP」や「組版」といった、専用ソフトを学べる学校がいいわね。デザインスキルはあまりなくても、即戦力で採用されるケースがあるわよ。
●求人が多いのは印刷会社ね。大手だと組版専門スタッフが何人も採用されるけど、より細かく作業が分担されているケースがあるわ。
●デザイン制作事務所でもデザイナー兼・DTPオペレーターとしての募集があるわよ。その場合、デザインも入稿データの作り込みも全部自分で行うことが多いの。仕上がったらすぐに印刷会社へデータを渡せるから効率的なのよ。ただしデザイナーとDTPオペレータの両立が求められるから大変かもね。
★付合いが多いのは…
●DTPオペレーターとして大手印刷会社へ就職すると、ほとんどが会社のスタッフとの付き合いが多いかしら。クライアントとの接点はあまりないと思うわ。
●制作事務所などにデザイナー兼任で採用され、アートディレクターや営業職がいない会社だと、逆にクライアントとの打ち合わせがあるかもしれないわよ。
