本文には「です・ます調」を使い、タイトル部分には「だ・である調」が多い

ナマ叔父さん

学校の国語でも習う書き方の手法だね。
丁寧に優しく書く「です・ます調」と、端的に言い切る「だ・である調」だ。

これは文章表現の違いのことで「記事スタイル」などとも呼ばれるんだ。でね、この記事スタイル。一度決めたら基本的に混在させないのが決まりだ。

なんだい不思議そうな顔して?
「基本的に」と言ったことだね。よし、解説しよう。

読んだ時の印象が大きく変わる「です・ます調」と「だ・である調」。
記事を書くときにどちらを選ぶのがいいかというと、実は明確な決まりはないんだ。
でもね、記事によってどちらを選ぶかという一般的な傾向はあるんだよ。

●です・ます調
不特定多数の人に親しみやすく発信するサイトやブログ、ガイドブックなどでよく使われる。

●だ・である調
簡潔さと正確性を持たせる論文やレポート、新聞などはこちらが使われることが多い。

プロのライターたちもこのどちらかの記事スタイルを選んで書いていくわけだけど…、
実はね、記事の柱となる「本文」に限っては、一度どちらかに決めたら最初から終わりまで混在させることはしないんだ。ただし本文以外の部分に関しては混在させる場所があってね、これにはいくつかテクニックがあるんだ。

俺のことを怖ぇって言うやつがいやがるんだ。
そうである、わきゃねぇよな?

そんな分け
ありませんです、です、
です、です、ます。

記事には本文とそれ以外の部分があるぞ

●本文
まず、記事のメインとなる文章。記事のほとんどを構成する部分だね。

●タイトル部分(いくつか呼び名があるよ)
記事全体に付けられる「タイトル」や「キャッチフレーズ」。それから文章の大きなくくりに付く「大見出し」や、段落などに付く「中見出し」。さらには文章中に区切りとして入る「小見出し」などいくつかあるんだ。

●リード
タイトル部分と本文の間をつなぐ短い文章のブロックだ。

●キャプション
写真や図などに添えられる解説的な文章で、数文字から数十文字と長いものもあるよ。

部分的に記事スタイルが変わることも!

それでね、例えば本文を「です・ます調」で統一したとしても、あえてタイトル部分やリードなどを「だ・である調」で書くことが結構あるんだ。これはあえて使い分けることでインパクトを出したり、リズムを変えて本文と異なる文章だということをわかりやすくする意味もあるんだよ。

ほかにもキャプションや、記事中に出で来る「話し言葉」や「引用部分」など、本文とは違った位置づけの文章部分に「だ・である調」を使うこともある。
このへんのテクニックは様々な記事を読んだり、執筆経験を積みながら覚えていくといいよ。

本文が「だ・である調」の時は、
すべて「だ・である調」が多い

ただしね、今の例の逆、「だ・である調」を本文に使い、「です・ます調」がタイトルやキャッチ、見出しに使われることはほとんど見かけないね。もしタイトル部分が「です・ます調」の記事のときは、本文もほとんど「です・ます調」だよ。
今の話をまとめると、次の表のようになるよ。

[書き方のスタイルが混在する場合]

本文の書き方のスタイル本文以外の書き方スタイルの傾向
●本文が「です・ます調」のとき●タイトル/キャッチ/見出し部分…
本文が優しいので、この部分を「だ・である調」にして、締めた感じにする傾向がある。ただし、テーマが柔らかい記事は「です・ます調」にすることも多い。

●リード…
上と同じ理由で「だ・である調」の傾向がある。

●写真説明や図のキャプション…
比較的「だ・である調」を用いる傾向に。
●本文が「だ・である調」のとき●ほぼ、全ての箇所で「だ・である調」。ただし、話し言葉や、他の記事の引用などには「です・ます」調も見られる。

ナマ叔父さん

詳しくは「SKILL UP」でも解説する予定だ。準備中だからしばらく待ってくれないかい。